16時オープン、スタートは17時と、およそのライブ事情とは異なるスタイルで発車した響心SoundsorChestrAの帝国イベント。彼らの大きな指針となる、メッセージの世界観を色濃く出している。本日はポエトリーの代表作、映画ビートニクの上映からのスタートとなった。1950年代のサンフランシスコ、ヒッピー、ジャックケルアック、ギンズバーグ、ボブディランと、現在のロックシーンに影響を与えたムーブメントの立役者の揃いぶみだ。
映画のワンシーンとクロスして、響心SoundsorChestrAがステージに登場。Vo./G.総理のリアルで迫真のプレイと言霊は、その場にいる全ての魂を引き寄せて、突き放す。このバンドは、バンドの形態をとりながら何ものでもない。"ソレ"を突きつけてくる。
続く、nothingman。ギターだけで切々と語る言葉に、じゃまをしない、歌をサポートするベースとドラムが心地よく、放たれる優しさが切なくもある。会場の空気を一変させたのが、イヌガヨだ。ベテランの域に達しながらも、純粋に音楽と向き合い、自分自身に挑んでいる。熱さと繊細さ、単純と混沌。どこか人のいい雰囲気を持ちながら、寄せ付けない鋭さも合わせもつ。
そして、ラストを締めくくったのが、THE LOCAL ART。ライブには定評があり、バンドマンのファンも多いバンドだけにこれからの進化が楽しみでもある。Vo./Dr.の岡田から発せられる熱と言霊と純朴なる強烈なビート。この男の魅力はステージだけでなく普段の何気ない仕草や、言動にもある。G.横内のレスポールは、血と汗にまみれフレーズが魂をえぐる。SGを手懐けたG.大野はシャイで上品に正確なリズムを刻んでいく。Ba.如人は、クールで攻撃的なプレイで、このバンドをどこまでも、更に攻撃的にして行く。THE LOCAL ARTは確実に大舞台でプレイするバンドなんだと確信する夜となった。
そして、総理の朗読に続いて、イヌガヨのジャック。nothingman宮下、THE LOCAL ART岡田も詩の朗読を披露。最後に出演者とオーディエンスの全員が手をつなぎ、笑い合い、大きな拍手でイベントを締め括った。
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